なぜか最近イライラがひどい、という場合


こんにちは!
ホリスティック精神科医の浜野ゆりです。

先日、こんなご相談を受けました。

会社員の方ですが、
ここ数か月、なぜかささいなことでイライラしてしまい、
気にし過ぎとはわかるが、抑えられない、
とのことです。

ちなみに精神科医としての見立てでいうと、
双極性障害(躁鬱病)の範疇の人ではありません。

むしろ会社員として生産的で、
家庭人としても協力的、

子供の保育園の送り迎えも
積極的に分担、休日は家庭サービス、
という、社会人としても家庭人としても
模範的な人です。

一方で「特に趣味はない」と述べ、
学生時代はあるスポーツの部活にいそしみ
社会人になってからも
一時はランニングもしたとのこと。

しかしそれらを現在止めているのは
「負けず嫌いで、一番にならないと気が済まない」
「ランニングをすると、常にタイムを縮めたくなってしまう」
のが出てきて、純粋に運動を楽しめなくなってしまうから」
とのことでした。

 

お話を伺っていく中で私が感じたのは、

この方の「イライラ」は、
ご自分の本当にやりたい行動よりも
「やるべきこと」
「周囲に喜ばれること」
を常に優先してきた結果、

自分の本心(本当にやりたいこと)がわからなくなり、
その欲求不満が無意識(潜在意識)レベルに
次第に蓄積していったものである、
ということです。

そこでこの方の普段の生活パターンを
詳しくお聞きしたところ、
平日の特定の時間帯で数十分程度の自由時間を
確保できそうなことがわかりました。

ただしこれまでこの方はその時間も
「たまった雑事をこなす」
「妻の話を聴く」
など、「すべきこと」「相手のニーズ優先」
して使ってしまっていました。

そこで私からは、

「平日のその時間、最低15~30分は自分のためだけに使うこと」
「その時には、ぼーっとしてみること」
「少しでも興味があること、
そうしたものが特にない場合は、少なくとも嫌でないことを
少しでもやってみること」
「予め立てた計画にもとづいてやるのではなく、
その時に気が向いたことをやること」
「自分に合わないと感じたり、
途中で気が変わったら自由に変更や中止すること」

これらを毎日意識的に行なうように助言しました。

さらに、休日も、疲れていたら無理に家庭サービスせず
心身をなまけさせてあげること
も、お伝えしました。

この日は時間の関係でここまでしかお伝えできなかったのですが、
さらに時間があれば以下のことも伝えたかったです。

この方がこんなにも
「生産的な時間の使い方をせねば」
「周りの人に喜ばれることを優先するべきだ」
「自分は特にこれといって好きなことや
やりたいことはない」

と感じるようになったのは、
「生産的で、他人に喜ばれ、認められるようなことを
しないと、自分は価値がない」
という信念が(無意識レベルに)あるからと思われます。

その信念が生育過程のどこでどのように刷り込まれたのか
探求してくと、より自分を自由にできることでしょう。

せっかく運動していても
「勝ち負け」「優劣」「タイムなどの記録」
を優先してしまうのも、
同じ理由によります。

そうすると、日々の生活、
ひいては人生を楽しめなくなってしまうのです。

楽しめるようになるには、
瞬間瞬間の体験に意識を集中することが
非常に役立ちます。

例えばランニングなら、タイムではなく、
外の景色の詳細や、周囲の物音、
頬にあたる風の感触、

鼻や肺に出入りする呼吸の感覚、
足が靴に当たる感触、
その靴が地面を蹴る時の感覚、
腕や脚の動きや筋肉の伸縮の感覚・・・

そうした五感の一瞬ごとの体験内容に
できるだけ集中します。

人は一日のほとんどの時間を
あれこれ考えることで埋め尽くしています。

過去のこと、未来のことを
あれこれ、繰り返し考え続け、
「今ここ」の感覚にきちんとコミットできている瞬間は
一日数%程度しかないでしょう。

 

最近「マインドフルネス」が非常に
注目を浴びるようになってきたのも、

マインドフルネスを活用することで
心のエネルギーを消耗していた思考のループから
脱出しやすくなるからです。

慢性的にストレスにさらされている現代人にとって、
毎瞬の感覚に意識を集中することで
余計な思考

(そのほとんが心配や怒り、
恨み、不安、悲しみ e.t.c. の
ネガティブな感情を誘発するような
ネガティブな思考です)

から距離を取ることができ、
ネガティブ思考/感情に
埋没しなくてすむようになるからです。


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転んでもタダでは起きない!


こんにちは!
ホリスティック精神科医の浜野ゆりです。

前回「なぜ燃え尽きる?」では、
適切な自己主張ができず
頑張りすぎる背景には
自分の価値を認められずにきたこと、

それを変えるための習慣作りに
ついてお伝えしました。

今回は適切な自己主張ができない
という人がよく上げる
もう1つの理由を挙げます。

 

それは

「自分の意見や主張を伝えれば良かったと
後ではわかるが、

相手にいわれたその場では
頭が真っ白になってしまい、
何も言い返せなかった。

後で思い出してはもんもんとしてしまう」

というものです。

これも、自分のために主張するという
経験を長年してこなかったことによるものなので、
最初はなかなか上手くいかなくても、
練習で上達します。

その方法は、とにかく
「実際の体験があったら、
それを必ず活かすこと」
を心がける、です。

多くの方が、毎回同じようなパターンで
ストレスを感じているものの、

それをそのままやり過ごしてしまうので
改善材料として活用できず、
対人スキルが上達しません。

相手に嫌なことをいわれた直後は
ショックを受けたり、怒りや悲しみで
苦しいでしょうが、
それを単に忘れてしまうのではなく、

記憶が新鮮なうちにノート
(それ用の大学ノートなどを
1冊用意するのが望ましい)に
以下のような内容を記録しましょう。

・どういう状況、流れだったか
・相手はどういう言葉を使ったのか
・それに対して自分はどういう言葉で返事したのか
・その結果、どうなったか

相手とのやりとりの最中は何も思いつけなくても、
数十分~数時間立てば
「あの時、どうレスポンスすればよかったか」
がある程度、見えてくるでしょう。

それを、記憶が風化しないうちに
記録しておくことが肝要です。

そして記録したらそれきりにせず、
毎日複数回ノートを開いて、
復習するようにしましょう。

人間の脳の性質として、
それまでとは異なる思考法が
定着するには、少なくとも3~4週間はかかると
いわれています。

ですから1件についてそのくらいの期間は
毎日複数回
(例えば起床時、出勤の電車の中、
昼休み、帰宅時などタイミングを決めて)
読み返してください。

すると、近い将来
似たようなストレスを誰かにかけられた時に
思い出しやすくなります。


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なぜ燃え尽きる?


こんにちは!
ホリスティック精神科医の浜野ゆりです。

メルマガ読者にからのご質問で
「どうやったら燃え尽きるのを防げますか?」
と質問されたことがあります。

今回はこの件について、
お答えしてみたいと思います。
ーーーーー

まず前提として、

「なぜ、『燃え尽きる』ほど
がんばってしまうのか?」

ということを
よく考えてみる必要があります。

「燃え尽きる」ということは、
自分が適度と思う限界を超えて、
歯をくいしばって何かを
やり過ぎてしまうわけです。

で、人間の行動には必ず
何かメリットがあるから、
やります。

確かに燃え尽きるほど頑張るのは
きついのですが、

それをする方が、しないよりも
何らかのメリットがあるからこそ
止められない、と
心理学では考えます。

 

しばしばやりすぎてしまう、
燃え尽きてしまうタイプの人に
「なぜ頑張りすぎてしまうのか」
と問うと、

「断ると、嫌な顔をされ、
悪い印象を持たれてしまうから」

「その人たちとの関係が気まずくなるから」

「自分が引き受けないと他の人の分担が増えて
迷惑をかけてしまうから」

などという答えが返ってきます。

 

でも、無理して引き受け続け、
燃え尽きた結果、例えば職場なら
急な病休や休職を取ることになってしまえば、
そちらの方が周囲への負担は大きくなりますよね。

ですから目の前の相手の要求を受け入れるよりも
適切に他人に分担を提案したり
期限を延ばしてもらうなどして
自分の負担を減らす方が、

総合的見地からすると
優れているのです。

 

しかしこのような、
自分にとって有利な提案をすることに
抵抗感や罪悪感を感じてしまう人は
多くおられます。

そのような方は幼少期から周囲
(特に親など)に自分を認められ
大事にされたという記憶に乏しく、

それよりも親の気分や体調を思いやって
自分は我慢する、そのことで
「良い子だ」という評価をもらい

何とか耐えてきた、
という場合が多いのです。

ですからまずは

「自分も他人と同じように価値がある人間だ、
だから自分の負担を減らし、
自分を大事にするのは良いことなのだ」

ということを、繰り返し思い出し
言い聞かせ続ける必要があります。

とはいえ、最初はやりなれないことなので
違和感があるし、続けられないし、
そもそも何をすれば良いのかもわからない
人が多いでしょう。

そういう人にお勧めなのは
「良いこと/感謝日記」
を毎日書くことです。

どんな些細なことでも
自分の人生にある「良いこと」に
注目し、記録し、
それに感謝する。

不安にやりやすい、落ち込みやすい人ほど
自分が既に得ている「良い物事」を
当たり前とみなしてしまう傾向が強く、

すると人生は不満と不安でいっぱいに
感じてしまいます。

逆に、客観的には相当厳しい状況に
置かれているのに
冷静で、

それどころか笑顔すら出るような人は
本当にささやかなことにも感謝し、
自分の幸運をかみしめています。

 

たとえば

・とりあえず五体満足で、現在大怪我も大病もしていない
・今日済む家と、食べ物がある
・家族がいる

といったことに、いちいち感謝できる人は
ストレスが最小になり、

逆に、大きな支障がない日にさえ
何か欠けている点を見つけ出したり、
将来の起こるかもしれない問題に
気をもむ人は、

その不安から
うつ状態や不眠になってしまいます。

あるいは、
何かの身体症状が出現、慢性化します。

つまり、ストレスの程度は
自分が自分の状態をどうとらえるかという
「心の習慣」
が作るものなので、

それを「良いこと/感謝日記」
を書くことで
少しずつでも改善していきましょう、
というアドバイスです。

 

ところで、相手に適切な
自己主張をできないもう1つの
理由もあります。
それは、次回に。


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在宅勤務が今後の主流に?


こんにちは!
ホリスティック精神科医の浜野ゆりです。

今回は一見、メンタルヘルスとは
結びつかないように見えるかもしれませんが、
実は大いに関係する話題です。

というのも、人が抱える悩みの大半は

・人間関係
・お金

が関係していますが、
働き方はその両者に深い関わりがあるからです。
↓↓↓

テレワーク(リモートワーク、在宅など遠隔勤務)は

・個別になるので孤独なのでは

・勤務時間が見えにくいのを良いことに、
過剰勤務させられるのでは(社員側)

・勤務時間が見えにくいのを良いことに、
社員が働いているフリしてサボるのでは(会社側)

という懸念がありましたが、

もう既にこのようなシステムを開発して
成功しているベンチャー企業があります。

ソニックガーデン

コスト削減意識が厳しくなり始め、
(大手企業さえも)「副業解禁」となった
(つまり、社員の生活を長く保証するのが前提とならない)勤務が
今後ますます普通になっていくことが予想される時代、

「時給で稼ぐ」
「指示されたことだけやっていれば給与が振り込まれる」

という認識の人はどんどん淘汰されていくでしょう。

逆に、年齢や性別や業界に関係なく
自分で自分の生産性を管理・遂行できる人が
「できる社会人」として今後重宝されていくのでしょうね。

つまり、何歳になっても常に自己成長させていく
意識が必要な時代といえるでしょう。

リモートワーク(在宅勤務)を導入するためのポイントと残された課題

ソニックガーデンはなぜリモートワークを成功させたのか
──離れても仕事がうまくいく4つの秘訣

 


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毎日考えていることがあなたの精神状態を決める


こんにちは!
ホリスティック精神科医の浜野ゆりです。

初めに、お知らせを1つ。

ホリスティック・メンタルヘルス研究所のLINE始めました】

https://line.me/R/ti/p/%40tmp9555t

出先等でもより手軽にお読みいただけるかと思います。

ーーーーー
さて、本題です。

「毎日考えている思考の数と内容が
あなたの精神状態を決める」。

これは、
「あなたの思考があなたを作る」
ともいえます。

英語では”You are what you eat”
(食べるものであなたが決まる)
ということわざがあります。

それのメンタル版だと思っていただければと思います。

よく、願望実現するにはポジティブなアファーメーション
(明確な宣言)をすることが大事だといわれますが、

ほとんどの人は無自覚に、ネガティブな
アファーメーションをずっと多く繰り返しているため、
願望がなかなか実現しない、という現実になりがちです。

『ライフ・ヒーリング』などの著書を持つ、
アメリカでのスピリチュアルリーダーの1人、
ルイーズ・ヘイ氏によると、

多くの人の習慣的なネガティブ思考の数は、
毎日300回はいくそうです。

過去何十年にわたって
毎日ネガティブな思考と言葉を
しらずしらずのうちに繰り返して来た人が
ポジティブな状態になるには、

ネガティブな言葉の数以上に
毎日ポジティブな言葉を考えたり、
言ったりする必要があります。

なので、ネガティブなアファーメーションを無効化し
ポジティブな力を積み上げていくには、

毎日最低でも300回以上は
意識的にポジティブなことを言ったり、
考えたりする必要があるわけです。

それって、どの程度頻繁に
する必要があるのでしょうか?

1日が24時間。

睡眠が6時間、
仕事などの毎日の主な活動に8時間、
移動や食事、入浴、買い物や家事育児などの
ルーティン雑事を除外すると、

アファーメーションに使える時間は
5-6時間程度となります。

この時間に300回以上
ポジティブなアファーメーションをしようと思ったら、
最低でも毎分1回はそれを唱えるなり、
考えるなりする必要があるのです。

毎分1回以上・・・!
できますか?

それでも、日ごろ心配なことや
思い出し怒り、明日への不安
などについて考えている時には、

確かに毎分繰り返し考えているなあ、
と感じられるのではないでしょうか。

ですから、
「嫌なことを考えまいとしても、つい考えてしまい、
落ち込みや不安にさいなまれる」

という人こそ、 それに対抗するだけの数で、
ポジティブな言葉を考えるなり
唱えるなりするのが必須となるのです。


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「ゆるい人間関係」の方がメンタルヘルスに良い


こんにちは!
ホリスティック精神科医の浜野ゆりです。

統合失調症患者さんに対する
フィンランドのカウンセリング法「オープンダイアローグ」
のエッセンスを、自分のクリニックに
取り入れ始めている森川すいめい氏。

その話も印象的ですが、

「自殺者が少ない地域(例:神津島)の人たちは
緩く浅い人間関係でつながっている」

という、一見「常識」(緊密な人間関係で
支え合っている方が自殺を減らせる)
と正反対の現実をフィールドワークの結果
としてその著書の中で報告しています。

なぜ、上記の結果となるのか。
それは、緩く浅い人間関係のおかげで

・親しくない人たちとの人間関係に慣れることができる

・濃い人間関係から排斥されて孤立し、
死にたくなるような気分に陥りにくくなる

ということだそうです。

なるほど、と思いました。

“自殺が少ない地域” の「生きづらさ」を減らす仕組みを探して
〜精神科医・森川すいめいさんに聞く

ーーーーー

そういえば以前にも、高齢者の健康度を調べたある調査で、

「安定した気分を持って暮らすには人間関係が必須だが、
その「人間関係」は必ずしも親しいものである必要はなく、
顔見知りや行きずりの人との一時的な関係でも十分貢献する」

と書いてあり、印象に残っています。

たとえば

・いつもいくお店の店員
・初めて話す駅員さん
・宅配便の人
・たまたま電車で近くに座った人

との一言二言のやり取りでも
気持ちがやわらいだりするそうで、

人間関係の濃さよりも、
毎日複数の人とと軽く顔を合わせて
言葉を交わすだけでも十分なのだそうです。

そう考えれば、いわゆる
「友達」と呼べる人が多くいなくても、
ごく表面的で事務的な言葉を交わしただけでも
精神衛生上良いのだとわかるし、

逆にいえばゆきずりの人や、
業務上で自分に関わってくれる人たちのことも
大切にしよう、と思えますよね。

皆がこのことを認識すれば、
日々生きていくのがもう少し
やりやすくなるのかもしれません。


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