不眠の行動療法(2)


不眠の行動療法(2)こんにちは! ホリスティック精神科医の浜野ゆりです。

それでは、前回の続きです。

『自分でできる「不眠」克服ワークブック――短期睡眠行動療法自習帳』
渡辺範雄、創元社

これは8週間、自分で睡眠に関しての生活パターンを変えることで、
徐々に睡眠を改善するというもの。

はじめに
「睡眠環境チェックリスト」
「健康な睡眠のための10か条」
というのがあり、これを理解し日々覚えておくだけでも、
軽度な不眠の人なら改善が期待できそうです。

例えば
「夜よく眠るために運動するべき」
「睡眠不足は週末等に寝だめする」
ことで不眠のつらさを緩和しようとする人は多いでしょうが、
ではいつどのくらい運動するのが適切か、逆に運動をしてはいけない時間帯は?
といった点についてはよく知らない人が多いでしょう。

また、寝溜めや昼寝でとりあえずの睡眠不足による辛さは解消されても、
次の就寝時になっても眠れない・・・と、遅寝遅起きがどんどん進んでいくことは、
経験された人も多いでしょう。

本書で勧めているのは「睡眠制限法」および「刺激コントロール法」というのもで、
ニューヨークの睡眠障害医学研究センターの心理学者、スピールマンが提案した睡眠制限療法をもとに、より簡便化し、患者さんが自身でも実施できるようにしたものです。

そこでのポイントの代表的なものは

・本当に眠くなった時点まではベッドに入らない。つまり寝床でただ横になったり、テレビを見たり読書したりなど、睡眠以外の行動をしない。
・寝付けなかったら、短時(15分程度で)起床し、簡単な作業や読書等をする。
(この時してはいけない活動もいくつかあるので要チェックです)
・時計を見ない。時間を確認したところで、イライラや「このまま眠れなかったら、明日の仕事が辛くなる」などのネガティブな思考が活発化するだけで、百害あって利益なしだから。
・寝床のなかで考え事をしない。
代表的なことは
「昼間のことを思い出す」「何か問題を解決しようとする」「計画を立てる」。
思考も頭の中の「行動」だからです。

特に「寝床の中で考え事をしない」のは、最初は至難の業に感じられるかもしれません。

目の前のいろいろ溜まっている作業をしている時でさえ、心配性の人は他のことをあれこれ考えてしまうのに、体をじっと横たえると、この時とばかりにああでもないこうでもないと考えてしまうのが、それこそ習慣になっているからです。

しかし不眠を克服したいと思うなら、
こうした有害な習慣を手放す毎日の訓練が必要です。
それには繰り返しての練習しか、上達の道はありません。

最近は何でも「即座に簡単に、劇的効果!!」とうたうものばかり注目されますが、
本当に重要なことは根も深い分、ある程度の時間と労力はかかるのが当然です。

この行動療法もまずは8週間の真摯な実践が必要ですが、
不眠に悩む人のほとんどは8週間どころか、何か月、何年も悩んで来られたのではないでしょうか?

本書の冒頭に、
「(この)治療法はすごく簡単だといいうわけではありませんが、
なによりも『治療意欲』が大切です。
この本を手に取っていただいた時点で、もうすでにあなたは、
良くなっていくための大きな一歩を踏み出したことになります」

とあるように、本気で睡眠を改善したいと思い、
そのための時間と労力を投資しようと決心できたら、
不眠克服の最初の半分は達成できたようなものとさえ、いえるでしょう。

望む状態を手に入れるため、ぜひ行動してみてくださいね。


浜野ゆり

浜野ゆり の紹介

ホリスティック精神科医。通常の精神医学や心理学の他、心身を癒す分子整合(オーソモレキュラー)医学にもとづく栄養療法や、催眠療法・瞑想・レイキ・アロマさらには占いも習得。これらをフル活用してみなさまの統合的健康と幸せ感獲得のお手伝いをします。
カテゴリー: メンタルヘルス, 不眠   タグ:   この投稿のパーマリンク

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