精神科/心療内科の性質を知り、最大のメリットを引き出そう


精神科/心療内科の性質を知り、最大のメリットを引き出そうこんにちは!
ホリスティック精神科医の浜野ゆりです。

それでは今回は、
精神科/心療内科の性質を知り、最大のメリットを引き出そう
というテーマで、お伝えしますね。

(1)科名について

メンタルな悩みを主訴に受診する場合、
精神科または心療内科となりますね。

この2つの科の違いとは何でしょうか?

まず「心療内科」ですが、本来この科が診る病状とは、

「内科疾患のうち、
心の悩みが身体症状の出現や、症状の程度に
大きな影響を与えている内科疾患」
です。

具体的には、以下のものとなります。

ここでは代表的なものだけいくつか挙げます。

・胃潰瘍、十二指腸潰瘍
・過敏性腸炎
・気管支ぜんそく
・起立性調節障害
・高血圧
・神経性食思不振症(いわゆる拒食症)
・片頭痛

つまり、症状をきたしている臓器自体には
これといって病気はないのに、
生活に差支えるような症状が続く場合、

その原因が心理的なものにあるとみて、
心理要因にもある程度対処しようというのが、
心療内科の本来の立ち位置です。

なので、統合失調症や重度のうつ病、
コントロール不良な不安発作など、ある程度
本格的な対処が必要になる場合は、精神科での
治療が必要になる場合が多いです。

このため、心療内科のみを標ぼうしている場合は、
その時点で「精神科に転院してください」
といわれる可能性があります。

また

・入院の必要性を含めての相談
や、
・入院生活ってどのようなものなのか

などは、精神保健指定医を持つ医師の方が
具体的にお答えできやすい場合が多いです。

なので、お問い合わせ時にはその点も確認して
みられるのも良いかもしれません。

それから、心療内科のみだと、以下のような
診断書類が書けない場合もありますので要注意です。

・精神障害者年金用診断書
・精神障害者保健福祉手帳用診断書
・自立支援用診断書

(精神障害者保健福祉手帳用診断書、
自立支援用診断書は、法的には
心療内科でも書けますが、やはり手間が
かかるので書かない方針にしている機関もあるようです)

(2)精神科とはこんな所

それでは、精神科/心療内科(文字数が多くなるので、
ここでは「精神科」で代表し一括します)を初めて
受診(初診)するとどのような経験を
されるのか、概要をご説明しましょう。

a)診療の流れ

医療機関の種類(外来のみの「クリニック」か、
入院施設もある「病院」か)や、
精神科のみか他の身体科もある所かで

若干手続きが異なる場合もありますが、
ほとんどの場合、以下の流れとなります。

まず初診用問診票に個人情報と、
来院の原因になった症状、それがいつからあるか、
これまでどのように対処してきたかなどを記入します。

次にその書類に基づき、受付事務スタッフ、
または看護師等があなたを呼んで数分~十数分
程度の簡単な聞き取りをするかもしれません。

医療機関によってはこの後直接担当医に
診察室に呼ばれたりしますが、

ある程度スタッフ数の多い機関ならば

その前にもう一段階あり、ここで別の
スタッフによる比較的詳しい問診が行なわれます。

このスタッフは研修医か、臨床心理士などの
心理カウンセラーあるいはPSW(ケースワーカー)
などが担当する場合が多いです。

ここでさらに、いつからどんな症状が
あったかなど、現在の病状(現病歴)にまつわる事項の他、

・既往歴

・どんな家族や人間関係の中で生まれ育ったか

・家族の病歴(身体疾患も含めて)

・学歴、学業成績、友人等との対人関係の様子

・飲酒、喫煙、薬物、その他の生活習慣や嗜好、

・その他

といったことが聴取されます。
もちろん、特段これといって伝えるような
ことがなければそのぶん、この時間も短めに終わります。

この比較的長い聞き取りの時間を
「予診」あるいは「インテーク」と呼ぶことがあります。

b)診療内容

さていよいよ、担当医に名前(機関によっては
名前を出さず番号制にしている所も)
を呼ばれ、診察室に入ります。

そこで先ほどまでの予診の情報に基づき、
医師による確認や補足の問診が行なわれます。

予診でそれなりに詳細に聴き取りましたので、
医師による診察は数分~十数分で済むことが多いです。

この中で医師は今回のあなたの病状として
最も考えられるもの、例えば「うつ病」に
ついての概要を説明するでしょう。

その中では

・どんな病気か
・治療はどうするか
・使う薬の説明(作用、副作用、
効いてくるまでの期間、飲み方の注意など)

・勤務や家事など、普段の活動をどうするか
(病状がある程度重い場合は、仕事を
休むための診断書が発行される場合があります)

・次回の診察日の候補日を決める

といったことを行ない、診察室を後にすることになります。

c)精神科で期待できること、期待しない方がよいこと

さて、「精神科を受診したが、やたら
待たされた割には、医師に大して話を
聞いてもられなかった」

という点に関しては

→前項の 「2)精神科/心療内科と
カウンセリングルームやヒーリングサロン、
整体などとどう違うのか?

その使い分け方は?」

をご参照ください。

d)診療時間と待ち時間について

c)とも関連しますが
「○時に来院するよういわれたのに、
1時間も待たされた」

という苦情をいただくことがあります。

もちろん担当医はできるだけ予約枠内の
患者さんをその時間内で診ようと努力しているのですが、

その日の患者さんの病状により、

予想よりも長く時間がかかってしまったり、緊急入院の
手続きをしてあげる必要が出るなどして、
大幅に予定時間を越えてしまう場合がありえます。

どうしても時間通りにしてもらわないと困る、という方は、
自費専門でやっているような医療機関を探して
かかっていただく必要があると思います。

「しかし保険の範囲内だって、ちゃんと時間内で
診察を回している機関だって多いではないか。

たとえば歯医者とか」

といわれるかもしれません。

確かに、歯科は保険をベースとしながらも、
ほぼ予定通りに進められている所も多いでしょう。

しかし考えてみてください・・・
歯科は、以下の点で精神科とはかなり事情が異なります。

・歯科は基本的に「外科」系なので、数多くの治療
すなわち「手術」をすることができ、
手術料を毎回加算できます

・手術に伴う薬(消毒薬や抗生物質、研磨剤、
鎮痛薬etc.)も加算できます

・特殊な歯ブラシやホワイトニング液など、
自費購入してもらえる物販も並行して行なっています

・何割かの患者さんは自費治療を行なっており、
ここで大きく収入を得られるので、保険診療の
患者さんによる収益が低くてもクリニック全体の
経営悪化をさせにくい体制となっています

・歯科は個人クリニックでも、2~3人から
10人近い医師数で診察している所が少なくありません。

このため、万一A医師で非常に滞っても、
(どうしても必要な場合には)B医師が臨時に
その日あなたを診察する、ということも可能です。

それに引き替え、メンタルクリニックの
ほとんどは医師(院長)が1人で診療しています。

お待たせしてしまうのは本当に心苦しいのですが、
以上のような諸事情もあるので、できるだけ
ご協力をお願いしたいと思います。

e)事前情報を渡すことの是非

初診の患者さんの中には、これまでのご自身の
病歴や処方歴をまとめた紙を持参し、
初診の受付時にお渡しになり

「診察までに、担当医に読んでおいてほしい」
と希望される方もおられます。

あるいは来院数日前に、FAXで医療機関に
送って来られる場合も。

予め情報をいただくのはありがたいですし、
できるだけ予習をするよう医師も心がけていますが、
以下の事情により、患者さんが期待するほどの
効果がなかったり、逆効果になる場合もありますので要注意です。

まず前提として
「いくら事前でも、膨大な資料には目を通せない」
ということを念頭に置いていただく必要があります。

前述の予診の情報もしかりですが、
当日の担当医が患者さんの情報を収集できる時間は、
診察直前の数分程度です。

ですからせっかく事前情報をお書きになる場合には、
以下の点を重視すると、医師がきちんと
目を通しやすくなるでしょう。

①長さはA4の紙1枚(長くても2枚)以内

これ以上だと「ああ、診察前の今の時間では無理」
と、読み飛ばされる可能性が高いです。

②周辺的なこまごまとしたことよりも、
まずは以下の点だけ明示する

・いつから主訴が始まったか
・精神科で入院したことがあるか、あるなら
その病院名と入院期間、入院回数

・薬は何をのんでいるか(薬品名、1日のmg数、
もし特に効果があったものや 副作用が著しかった
ものがあればその薬品名も)

f)診察室でメモにもとづいて質問する際の注意点

これもe)とも共通するところがありますが、
「診察時間は限られており、医師は
常に残り時間を気にしている」
ことを念頭に置き、

優先順位をつけて、どうしても伝えたいこと
(できるだけ5分以内にまとめる)だけにする、
ということが大事になります。

診察時間は実質数分~十数分程度。

診察後も、患者さんの入れ替えや、前の患者さんの
記憶が薄れないうちに診断内容・診立て・治療方針・
処方内容をカルテに記載する必要があるので、
患者さんの退室後も数分間はどうしても時間が取られます。

患者さんがあまりにも事細かに説明しようとして
話が長くなると、医師も時間が押していることへの焦りから、
病気や薬についての説明時間を十分取れなくなったり、
治療上こうしようと思ったことを度忘れしてしまったり、

場合によっては(意識的には抑制しようとしても)
患者さんに対するいらだちから、若干言動が
そっけなくなってしまうかもしれません。

「自分は具合が悪くて、勇気を振り絞って
初めて精神科を受診したのに・・・」

と感じるお気持ちはよくわかるのですが、医師も人間。

やはり感情のある生き物ですから、
上手に対応戦略を立てて臨んだ方が、
最大の成果を引き出しやすいでしょう。

g)診断書を書いてもらうための受診をする際に留意すべき点

精神科を初診する患者さんの中には、

①自立支援医療
②精神障害者保健福祉手帳
③精神障害年金

などの取得(申請)用の診断書を書いてほしいから、
という理由の方もおられます。

そして、これらの診断書は、
医療機関の書式でよく出される、
例えば病休のための診断書などと異なり、

・居住区(市や区)の指定の書式を使う必要があり、
ほとんどの場合、患者さん自身が役所で
その用紙をもらってくる必要がある

・書く欄が非常に多く手間と時間がかかるため、
持参したその日に書いてもらえる確率は低い

このため、期間に余裕をもって(少なくとも1か月程度)
持参されることをお勧めします。

特にこうした診断書を書いてもらうことが
全くの初めての場合、これまでの病歴とか
成育歴などを含めて細かく聴取する必要がありますが、

初診時だけではそれが困難な場合もあるからです。

また、過去に他の医療機関でこうした診断書を
書いてもらった場合は、そのコピーがあると
次の担当医が書く時間がかなり短縮できるため、

書いてもらったら自分用にコピーして
おかれることをお勧めします(書類は複写式ですが、

患者さん用の控えはついていませんので)。

今回は、心療内科/精神科とはどんな所か、
初診した際の流れの概要、
その機会から最大限の効果を引き出す
ポイントをお伝えしました。

今後の受診を検討されている方は
ご参照いただけると幸いです。


浜野ゆり

浜野ゆり の紹介

ホリスティック精神科医。通常の精神医学や心理学の他、心身を癒す分子整合(オーソモレキュラー)医学にもとづく栄養療法や、催眠療法・瞑想・レイキ・アロマさらには占いも習得。これらをフル活用してみなさまの統合的健康と幸せ感獲得のお手伝いをします。
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