ストレスは悪くない――ストレスを味方にした人は、ストレスが逆に自分を守ってくれるという事実


ストレスは悪くない――ストレスを味方にした人は、ストレスが逆に自分を守ってくれるという事実こんにちは!ホリスティック精神科医の
浜野ゆりです。

日本でもベストセラーになった、
『 スタンフォード大学の自分を変える教室』

の著者によるTED動画が、今年4月15日ごろの
NHK番組「スーパープレゼンテーション」で
紹介されていました。

「ストレスは健康に悪い」のは今や常識と
され、統計上もそれは証明されています。

ただし例外があって、それは
ストレスを敵視しない人は どんなに
ストレスフルでも、ストレスを敵視している
人(客観的ストレス度合いが軽い人を含む)
より健康寿命が長いそうです。

もう少し具体的な内容をご説明しますね。

人間は脳から「オキシトシン」という
ホルモンを分泌しています。

オキシトシンは従来は
「子宮収縮ホルモン」といわれ、

出産時の子宮収縮力を高める作用が
知られていましたので、(男性からも
分泌はあるものの)女性にだけ意味が
あるものだと思われていました。

ところが最近の研究で、もっとずっと多様で
奥深い機能があることがわかってきたのです。

まず研究者の疑問の的になったのが、
オキシトシンが出産後も減るどころか、
なおさら血中濃度が上がり続けたことです。

ただ出産のためのホルモンなら、
お産が終わったらお役御免なはずです。

そこでマウスを使った動物実験や、
人間の生活シーンのさまざまな局面で
オキシトシンの分泌量を調査することで、
興味深いことがわかってきました。

オキシトシンは「共感」「親密性」を
感じると多く分泌され、また多く分泌される
ほど、さらに共感性と親密性が増します。

オキシトシンを投与したマウスは、
本来は孤立型の習性を持つ品種であっても、
急速に互いの身づくろいなどタッチング行動
を示し、互いの関係作りに熱心になります。

つまり、人間の出産後にオキシトシン量が
さらに上昇するのは、生まれてきた
赤ちゃんに対して母親がいとおしさを感じ、
よく世話をするようにという、生物学的な配慮なのです。

また人間では、(この例はたしか
「サイエンスゼロ」という別の
番組で見たと記憶していますが)

例えば結婚式の参加者のオキシトシン濃度を
経時的に調べたところ、
花嫁の血中濃度が最高で、

次いで花嫁の両親や新郎、その血縁者、
そして次がその他の友人や親戚などでした。

つまり挙式への思い入れが最も強いと
思われる花嫁だけでなく、血のつながりの
ない友人たちでも、式に感動すると
ホルモン濃度が上がる傾向がみられたのです。

TEDの中でも、他の社会的な付き合いで
あっても、新密度が増すにつれて
オキシトシンが増え、オキシトシンが
増えると、なお相手への親密感や信頼感が
増すことがわかりました。

社会的動物である人間にとって、他人を
信頼し、親密な関係を求めることは
生存能力を高めるためにも合理的なため、

進化の過程でこのホルモンがよく分泌
されるようになってきたと考えられる、
とのことでした。

しかし、オキシトシンの効能は
それだけではありません。

実はオキシトシンは(動悸をきたしたり、
呼吸を浅くしたり、血圧を上げたりする)
アドレナリンと同様、
ストレスホルモンでもあります。

すなわち、ストレスを感じると
オキシトシンの分泌量が増えるので
他人との交流を望み、
助けを求めようとします。

人と交流したり(肩を抱くなどの)
肉体的接触をすると、さらに
オキシトシンが分泌されます。

そしてオキシトシン自体に抗炎症・抗酸化
作用があるため、オキシトシンが増えると
心臓や血管系などの、ストレスによる
さびつきや傷つきを低減します。

さらには、以下のような例があります。

例えば緊張や不安を覚えて
動悸がしたとします。

従来の解釈では

「動悸は、自分の不安を反映している。
 それに、プレッシャーに
 上手く対応できていないことの現れだ」

という意味づけとなります。

そうすると、動悸を感じる自分は良くない
状態にある、と感じてしまいます。

すると、全身の調整をしている自律神経の
うち、緊張を促す「交感神経」の活動が
優位になってしまい、

この交感神経の作用として
血管内の直径(血管径)が小さくなります。

すなわち血管が細くなるので、心筋梗塞や
脳梗塞を起こしやすくなるのです。

ところがケリー氏の解説によると、
ここで見方を変えて

「ストレスを受けた身体は、すぐ逃げるなり
戦うなりできるよう、心拍数を上げて
身体を非常事態モードにしている。

つまり生き残るために身体がきちんと
ストレスに対処してくれているのだ」

と見るようにすると、同じ動悸でも
普通はリラックス時に優位になる
「副交感神経」が優位になり、

その結果、(動悸が続いているのにも
関わらず)血管はリラックス時と同じように
直径が広がります。

すなわち血管が太くなるので、血液も
十分流れ、梗塞になりにくくなるのです。

ここまで如実に違いが出るとは、
心のパワーはすごいですね。

つまり、従来の
「こういうストレスを受けたら、
こんな病気になる」
というのは、統計上は事実としてあっても、

それはまだ本人の「考え方」や
「心理的な対処法」という因子を
考慮に入れない段階の話で、

本人がちゃんとメンタル面を正しく使えば、
まだまだ健康回復の可能性を
高められるのです。

最後にもう1つ、大きな発見を
ケリー氏は伝えています。

例えば過去1年間で大きなストレスを
経験した人は、そうでない人よりも
その後の死亡率が高まりましたが、

ストレスを受けても、他人を気遣い、
世話をし続けた人だけは、死亡率は
低いままだったのです。

つまり他人との親密な交流、つながり感を
保つことでオキシトシンが多く分泌され、
心臓血管系をはじめとする心身への
ダメージから免れたのです。

ニュースやドキュメンタリーを
見聞していて、阪神大震災・東日本大震災の
被災者や救援者においても、

大変な中でも人のことも気遣い続けた人は
立ち直りが早いのでは、という印象を感じて
いましたが、実際にそういう因果関係が
理論的にも説明できるのですね。

ケリー・マクゴニガル
「ストレスを友達にする方法」


(You Tubeの設定から
 日本語字幕を表示できます。)


浜野ゆり

浜野ゆり の紹介

ホリスティック精神科医。通常の精神医学や心理学の他、心身を癒す分子整合(オーソモレキュラー)医学にもとづく栄養療法や、催眠療法・瞑想・レイキ・アロマさらには占いも習得。これらをフル活用してみなさまの統合的健康と幸せ感獲得のお手伝いをします。
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