「うつ」に取り組まずにうつ病を治す方法


「うつ」に取り組まずにうつ病を治す方法(8月25日追記)
佐藤宏之先生の声楽療法に、
東京都内でのグループレッスンが加わりました。
よりお手頃価格で、他の参加者たちと
交流経験も積みながら練習できます

詳細は”「うつ」に取り組まずに
うつ病を治す方法(2)
をごらんください。

こんにちは!
ホリスティック精神科医の浜野ゆりです。

うつ病を治す治療の代表は現在、
薬物療法と心理療法(心理カウンセリング)
が2大治療法とされています。

(実際には新宿溝口クリニックをはじめとする
機関での、栄養療法も大いに有効ですが。)

それで、心理療法の場合、
例えば認知療法(CT)だと、

「自分がいつのまにか身につけてしまっている、
ネガティブな考え方に気づき、それをより
中立的・合理的な考え方に修正し身に着け直す」

ことが課題となり、日々それを練習して
いくこととなります。

催眠療法精神分析では、そうしたネガティブな
思い込みをするに至った最初の体験に立ち戻り、
それを現在の大人の視点から検証しなおす、
といったことも行ないます。

これらはいずれも重要で本質的な
ことですが、欠点としては

・非常に本人への心的負担が大きいこと、
また技術的にも高度なものを含むので、
専門のセラピスト(カウンセラー)に定期的に
(毎週の頻度で数か月から数年間)通う必要がある

ことがしばしばです。

また、特に認知療法や催眠療法で
いえることなのですが、

セラピストと共に取り組んだ時期には
明らかな改善が見られ、元気になっても、

セラピーを離れて数か月も経つと
また以前のネガティブな考え方の習慣に
戻ってしまい、再び徐々に悪化する、
ということも珍しくありません。

これはちょうと新たなスポーツを習う場合と同じで、
教室で習っただけでは入口の段階に過ぎず、

真に自分のものにするには
「卒業」後も毎日自分で自主トレを続けて
スキルを維持する必要があります。

筋肉と同様、心も毎日練習しないと
「ナマる」のです。

で、自主練をするためには

・一般向けの認知療法(または認知行動療法)
の本を読んで復習する

(現在はワークブック形式のもの
販売されています)

自律訓練法瞑想法
瞑想を併用する「マインドフルネス認知療法(MBCT)
の本を読み、日々自分でも
リラクゼーションや瞑想で「こころのフィットネス」を続ける

(「精神科医 浜野ゆりのホリスティック日記
の「おすすめ本棚」」に、
参考図書をアップしています)

といった方法がありますが、
今回は新たな方法をご紹介します。


「うつ」に取り組まずにうつ病を治す方法(1)

エネルギッシュな心は行動の基本なので、
まずメンタル面の向上は必須ですよね。

でも上記のように心そのものに1人で
取り組むのは、そして特にまだ
良いセラピストに出会っていない場合、

ある程度進行してしまった
うつや不安状態を自分で治すのは
なかなか難しいものです。

うつや不安で行動できないと、様々なタスクや
目標が達成できずたまっていくので、
それも焦りのもとになってしまいがち。

第一、仕事に行けなくなったら
生活費も入ってこなくなります。

そんな時、実用的な作業をこなしながら、
それが同時に心の治療に役立つとしたら、
どうでしょうか?

一石二鳥ですね。

先日You Tube で、興味深い情報発信を
している動画を見かけました。

作者の福原宏志氏は、数年前に重度のうつ病となり、
精神科通院による薬物療法をはじめ
自分なりにできることを全て試みたが
効果が出ず、死にたいと思うほど苦しまれました。

しかしある時、ネットビジネスで稼いでいる人
のことを知り、
「師匠」のいう通りの作業を
しているうちに、うつが治ってしまたそうです。

といっても心理療法を受けたわけではなく、
ともかく生活費を稼ぐために、師匠の指示に従って
必要な実務的作業を淡々と行なっていたそうです。

すると、それまで何年もの間ほぼ寝たきりの状態
だったのが、2か月ほど経って気が付くと、
大分うつ状態が軽減してました。

福原氏はその後も実務を続けながら回復し、
そしてもともと師匠はビジネスの師なので、
自分でも次第に稼げるようになり、

現在は動画で初心者向けに
ネットビジネスのやり方も助言しておられます。

福原氏本人は、病状が改善した理由を「習慣の力」と呼び、
ご自分の体験を踏まえて、同じようにうつ病に
苦しむ人が自分で治せるようにしたいと考え、

現在は「うつ病脱出ブログ
でその方法を発信しているほか、
より本格的に取り組みたい人のために
直接指導も受けられる有料教材も販売しています。

この教材は
・定期的な音声講座配信
・講座後の宿題提出
・メールの無制限サポート

を主とするものなのですが、

工夫されているなと感じたのは、

1)音声配信なので、うつで寝たきりでも、
横になりながら学べる

←うつ病が重度の時期は、寝返りを打つのさえ
困難なほど、身体が動きません。

 でも心の中は不安や焦りでいっぱいで、
その意味で忙しく活動してしまっています。

音声を聞くことで、生産的なことに
思考を向けられるので心がその分
楽になりますし、
身体は横に
なったままで良いので非常に助かります。

2)
・講座1本あたりが短い(30分程度)
・講座配信が週2-3回

←うつ病の時は頭が回らず、
理解力も集中力も落ちています。

 ですから、短時間なのは助かります。

しかし一方で不安、絶望感、孤独感に
さいなまれていますから、

「短時間の接触をちょくちょくしてもらう」
のはありがたいものです。

3)宿題はあくまでうつ病患者が
続けられるくらいの「かわいい」もの

←体が動かない、頭が回らない・・・
うつ病の時期は、相当なハンデを抱えています。

 そこで1回につきわずかな時間や手間で
良い宿題(例えば起き抜けに、
できる範囲で手足をもむ、軽くたたくなど)
をすれば良いようにしています。

うつ病になると、自己価値観が非常に
低下しています。

しかしわずかなタスクでも
できるようになると、自信の第一歩に
なるのです。

1)~3)とも、かなり重度のうつ病を
体験した者だからこそできる工夫ですね。

教材以外にも、内容の一部を解説した動画や、
焦りあるいは怒りを消す方法などの動画
(いずれも無料)もアップされています。

この記事の最後に、それらへのリンクも
貼っておきますね。

役立つと感じられたら、
参考にされてはいかがでしょうか。

(注)浜野自身は福原氏と面識はなく、
ブログや動画を視聴しての印象に基づいて
今回の記事を書いています。

特に有料教材の利用にあたっては、
福原氏のことをブログその他でよくお調べになり、
じっくり検討して、ご自身の判断にもとづいて
購入するるかどうかお決めになるよう、お願いします。

<動画>

あなたのうつ病が改善しない一番の理由

焦りを消す方法

 

「うつ」に取り組まずにうつ病を治す方法(2)

(1)では「実用的作業に集中することで、

結果的に精神状態も改善する方法」
についてお伝えしましたが、
今回はもう1つのバリエーションを
ご説明しましょう。

1)技術的な向上に集中する

という点は前回と共通ですが、もう1点

2)身体を使う

ということが、今回のポイントです。

そもそもこうした方向性が有効と知った
最初のきっかけが
『社会的うつ病』(斎藤環、新潮選書)
でした。

この中で、声楽家の佐藤宏之氏が、
ひきこもりなどの人たちに歌を教えるうちに
なぜか精神症状まで改善するのを複数経験し、

精神科医である齋藤氏に
相談したのだそうです。

これを受けて齋藤氏は、声楽レッスンを
受けることで
なぜ精神症状が改善するのかを検討し、
以下の結論を出しました。

①精神症状の治療そのものを目標とせず、
上手く歌うこと、すなわち技術的向上を目標とした
→技術的向上が達成感や自己肯定感の回復をもたらした

②歌うために呼吸法や姿勢など、
身体への意識を正しく向ける練習を積めたこと

→これらが生理的刺激となり、
身体が
活性化することで、
日常生活全般が
活性化するきっかけとなった

③指導に際しては、否定の言葉を用いない、
飽きさせない工夫をするなど、巧まざる
精神療法的工夫がなされていること

→歌唱技術の向上過程が常に言語化され、
評価されていくことで、客観的な
自己認識が可能になった

④定期的にレッスンに通ったり、人に
ふれあったりすることによる心理的刺激や、
レッスン生同士の交流により、社会性を
改善する機会を手にすることができた

・声楽家の佐藤宏之氏による「声楽療法(ベルカント・セラピー)」
は茨城県と福島県でしか受けられませんでしたが、
多数の要望の声を受け、最近は東京都内
でも受けられるようになりました。

詳細は 声楽療法(ベルカント・セラピー)のサイトでどうぞ。

(8月25日追記)
佐藤宏之先生の声楽療法に、
東京都内でのグループレッスンが加わりました。
よりお手頃価格で、他の参加者たちと
交流経験も積みながら練習できます

 

そして身体性の回復という視点から
もう1つ、注目すべきものがあります。

それは「認知運動療法」です。
出典:『リハビリテーション身体論
――認知運動療法の臨床×哲学』宮本昭三著、青土社)

認知運動療法とは、イタリアの神経内科医・リハビリテーション専門医であるカルロ・ペルフェッティが創始したものです。

認知運動療法をうんと簡略化して説明すると、
「手などで何かを触れ、それをありありと
イメージすることで、実際にその部分の
身体機能(運動機能)が回復する」

というもので、脳損傷後の麻痺患者に対する
従来の運動療法(麻痺した手足を外から強制的に動かす)
では効果不十分だったの例で、
運動機能の回復が見られたのです。

「運動療法の本質は、脳のなかの身体の消失
または変質であり、認知運動療法によって
脳のなかに失われた身体を取り戻すことができる」。
(ペルフェッティ)

これを受けて、前出の齋藤氏は、以下のように述べています。

「うつ病に限ったことではありませんが、
多くの精神障害や発達障害においても、
身体イメージはなんらかの損傷を受けている
可能性があります。

損傷にはいたらないまでも、心身の乖離が
生じていることは間違いないでしょう。

このため身体への配慮が不十分であったり、
心の問題が身体で表現される、といったことが
起こるのではないでしょうか。

観念性や内省が肥大しすぎて、身体への配慮が
置き去りになっているような場合にも、
こうした乖離が生じているように思います」。

そういえば以前私も、摂食障害の治療について
専門誌を読んでいた中で、
特に拒食症の患者さんたちを集めて
バランスボールを使ってもらい、

自分の身体感覚に意識を集中する
時間を持てるようにしたところ、
症状を軽減するのに有効だった、
という発表を読んだことがあります。

摂食障害――特に拒食症では、
客観的にはガリガリにやせているのに
「まだまだ太っている。お腹が・・・腿が・・・」

と本人は感じていることが多く、
現実と「身体イメージ」が本人の頭の中で
大きく解離している
ことが知られています。

バランスボールを使うことで、転落しないために
いやでもしばらく自分の身体の状態
(イメージではなく、現実の体の感覚)
に意識を集中することになるので、

それが本人の「頭の中の身体イメージ」と
「現実の身体の状態」
をすりあわせることになり、その結果

より現実的に自分の身体の状態を認識でき、
ゆがんだ身体イメージを修正する
きっかけになったと考えらえます。

心と身体がそろってこそ、
この世で生きる人としての存在。

身体の声も、ぜひ大切にしましょう。


浜野ゆり

浜野ゆり の紹介

ホリスティック精神科医。通常の精神医学や心理学の他、心身を癒す分子整合(オーソモレキュラー)医学にもとづく栄養療法や、催眠療法・瞑想・レイキ・アロマさらには占いも習得。これらをフル活用してみなさまの統合的健康と幸せ感獲得のお手伝いをします。
カテゴリー: うつ病   タグ: , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , ,   この投稿のパーマリンク

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